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2015.08.01
Vol.87 〈大峯登拝〉

今年も年間ルーティンの大峰登拝に行ってまいりました…
今回は9年前、弊社に職場体験で縁のあったT君を「新客」として連れて行きました。
子供の頃からの請け売り(笑)
私の実家は和歌山でして・・・大峯信仰、高野信仰の土地柄か・・・子供の頃から祖母に
「男は一生のうち一回は大峯山に登らなあかんよ!」
「大峯山に登ったら、やっと一人前!!」と云われ続けていました・・・
そのフレーズをT君にも伝え…前々から「行きたい!!」と云うのも相まって、今回の「新客」参加となりました。

01
             山上ヶ岳の麓、門前町洞川温泉の光緑園西清(宿泊所)にて出発前

 大峰山は奈良県南部にある山。現在では広義には大峰山脈を、狭義には山上ヶ岳をさして云う、この一帯は古くから修験道の山として山伏の修行の場であった。道場としての大峯山は単独の山を指す名前ではなく吉野山から熊野へ続く長い山脈全体を意味している。
その中でも山上ヶ岳(旧名:金峯山)の頂上付近には修験道の根本道場である大峯山寺山上蔵王堂があり、山全体を聖域として現在でも女人禁制が維持されている。大峰大橋を渡り発菩提心門をくぐる・・・山上ヶ岳に通じる登山道には宗教上の理由により女人禁制である旨を伝える大きな門あり(女人結界門:写真参照)1300年の伝統を守るための協力を依頼した看板が設置されている。

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女人結界門を通るといよいよ登山開始。ここからは女人禁制。とりわけ…世界遺産登録で今! メディアで話題になっているのは福岡は宗像の沖の島。こちらは島自体が御神体…とか…。御山ではこの大峰山だけが日本で唯一、女人禁制。

まずは講の先達の方々に混ざり登る。
急な山道を登り続ける、息をつく処に役行者が利用したと云う「お助け水」と呼ばれる清水が湧き出る場所に到着。ここで冷たい水で喉を潤す。お一人で登っておられる風の大先輩にお年を聞いてみると・・・

山道の途中に3箇所の茶屋(一ノ瀬茶屋・一本松茶屋・洞辻茶屋)が山道を覆い囲む様に建つ。ここで修験者は暫しの休息を取る。洞辻茶屋の出口に建立された不動明王に合掌し登山の無事を祈願。
途中の茶屋で知人と(15年ぶりに)こんな不思議な出逢いもあるんですネ…



ここから厳しい山岳の修行登山がはじまる。遠方に「鐘掛け岩」が見える。大変、急な崖を鎖を頼りによじ登る。参道は益々厳しくなる。慣れない新客にはつらく息が上がってくる・・・。

いよいよ、「鐘掛け岩」の登りに入る、先達の後を鎖を頼りに慎重に登る。「一歩間違えると・・・」とは良く云ったものだ、足の掛け方を間違えると上がる事も下りる事も出来なくなる。まさしく一歩間違えると・・・転落。山上ヶ岳、山上蔵王堂を拝む事無く地獄行き・・・
その昔、役行者はこの様な厳しい行場をすいすい飛ぶが如く駆け抜けたそうな・・・
大峯参詣登山のハイライト「西の覗き」の行場が前方に見えてくる。
「新客」の登竜門・・・自分は何回も5回経験してきましたが、今回はやらた参詣者が多いので、「新客」優先の原理から「西の覗き」行は回避させてもらいました。
T君…力みもなく、先達の合図と共に、崖っぷちから身を乗り出し崖から谷底を拝む・・・数百メートルはあろう岸壁。大峯山は一年中雨が多い山である。しかも梅雨!しかしこの日は梅雨の合間の超快晴!遠くの山々も望める絶好の日和。谷底まで視界良好!かえって恐怖心をそそる・・・

崖の上から、体にロープを巻き付け、同行の先達が確保、両足を山の先達に支えられるも…
益々、身体をせり出させている。
先達の方々の張りのある大きな声が飛び各交う・・・「親に孝行するか~!!」と「先祖供養を怠るなぁ~!!」「しっかり合掌せい!!」・・・と
T君は動じる事なく、しっかり合掌していました。



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今年は珍しく…と、云いますか初めてらしいのですが…先達でありこの会の世話役の富田氏が軽い、熱中症の様な症状に陥り・・・同行メンバーも心配しながら、やっとのおもいで山上寺に着く、山上の大峯寺本堂の裏手にそそり立つ崖下が第二の行場「裏行場」希望者だけが向かう・・・。

待つこと小一時間「裏行場」で修行の終えた「新客」と合流し…大峯山寺山上蔵王堂で一同拝し、般若心経を唱える。

昨年の風光明媚な【びわこ100㎞】とは又、コース設定がまったく違いひたすら…交通量の多い道路、つまり排気ガスを吸い吸いの歩行がつづきます…日中も日傘がいるくらいに日差しがきつく体力をみるみる消耗していきます。

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記念写真を撮って下山の途に就く・・・。
自分も今回で6回目ですが、山頂の三角点の位置を知らず…今回、初めて御山ガイドのUさんに教えてもらいました・・・

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発菩提心門をくぐり
無事修行登山の終了にただただ感謝。
まだ「死にたくない!」
そして自分自身に「死ぬなよ!!」の声を投げかけました・・・。

下山後は待ちに待った(笑)大懇親会…お宿で食事のあと、行きつけの【中華料理屋】に行ってまた食事…折角、荒行してげっそり痩せたかと、おもいきや…この懇親会及び二次会で…又、元の木阿弥(笑)
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翌朝は、これも吉例の竜泉寺での瀧行。。。
ここ一年間の邪気を払い、又、神聖な気持ちにさせてもらいます。
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塩沼大阿闍梨の著書にもありました・・・
『とても大変で困難な時代だと云われておりますが・・・もう駄目だと心をふさぎ込んでも答えは出ません。100%駄目だと云う事はありえません・・・。99%駄目だと云われても1%でも可能性があれば挑戦し続けるべきです。1%とは生きていると云う可能性です。
「どうしたらいいのかわからない』と云って何もしないのと、一歩前に出てわからない事が出るのでは同じわからないでも意味が違います。
 人生とは常に挫折と挑戦の繰り返しです。上手でも下手でも心を込めて実践する事に人生の意義がある様に思います。みんなで幸せになれる様に、それぞれが自分の出来る範囲内で努力していけば、必ず道は開けると信じております。』

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感謝合掌。

 
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